こんにちは。突然ですが私、本日統計検定2級を受験し、合格することができした!
早速ではありますが、記憶が風化しないうちに、取得に至るまでの勉強方法や所感についてまとめておこうと思います。
Contents
統計検定とは?
日本統計学会が主宰する資格試験です。統計学会の公式ページによると、以下のように説明されています。
「統計検定」は、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。
データに基づいて客観的に判断し、科学的に問題を解決する能力は、仕事や研究をするための21世紀型スキルとして国際社会で広く認められています。日本統計学会は、国際通用性のある統計活用能力の体系的な評価システムとして統計検定を開発し、様々な水準と内容で統計活用力を認定しています。
統計学会公式ホームページより
統計検定には、出題範囲、難易度に応じて、以下の5つの等級があります。今回私は、その中でも統計検定2級を受験しましたので、勉強方法などについては2級にフォーカスしています。
等級 | 概要 |
---|---|
1級 | 実社会の様々な分野でのデータ解析を遂行する統計専門力 試験は、「統計数理」「統計応用」の2科目に別れています。 |
準1級 | 統計学の活用力 ─ 実社会の課題に対する適切な手法の活用力 |
2級 | 大学基礎統計学の知識と問題解決力 |
3級 | データの分析において重要な概念を身に付け、身近な問題に活かす力 |
4級 | データや表・グラフ、確率に関する基本的な知識と具体的な文脈の中での活用力 |
統計検定2級は、以下のような形式となっております。
- 試験問題は35問
- 試験時間は90分
- 回答方式は4択選択
統計検定の受験方法
受験方式と料金
統計検定には、会場方式とオンライン(CBT)方式の2通りの受験方法があります。統計検定のうち、2級まではいずれか選択が可能です。(準一級以上は、会場方式のみ)
はじめに申し上げておくと、絶対にCBT方式がオススメです!理由は以下です。
- いつでも好きなタイミングで受験でき、結果もその場で分かる
- 合格判定ラインが会場方式よりも1割低い(7割→6割)
合格率の水準が会場方式と異なるのは本当に謎なところですね・・・。強いて会場方式のメリットを挙げるとすると、受験料が少し安い点くらいでしょうか。以下が2021年1月現在の受験料です。最新のものは公式ページよりご確認ください。
会場方式
CBT方式
CBT方式の申込〜受験までの流れ
今回私はCBT方式を受験しましたが、申込〜受験までは以下の流れです。地味に画面遷移が多くて面倒臭かったので、簡単にまとめておきます。
公式ページから申し込む
以下公式ページ左側の「CBT方式試験」を選択します。
遷移先のページで「CBT方式試験申込サイトへ」をクリックします。
さらに遷移先のページの右側「試験会場を探す」をクリックします。
「統計検定」で「都道府県から探す」を選択します。
希望の都道府県内の受験会場一覧が見つかります。ここにも罠があるのですが、場所によっては「統計検定3級しかやってません」といった場所もあるので、会場の詳細を確認しておく必要があります。また、会場によってはこの画面上で予約できず、一度会場にメッセージで問い合わせて・・などと途方もなくめんどくさい手続きをさせられたりもするので、要注意です。
ちなみにですが、東京であればオデッセイ テスティング センターが本拠地となっており、ここであれば、試験枠も豊富でWeb上からすぐに試験予約できるので、迷ったらここにしておけば間違い無いです。
オデッセイ テスティングセンターの例。ほぼ毎日実施されています。
実際の予約は、各受験会場のWebページ上で手続きを進めていくことになります。会場のリンクをクリックし、Web上の申込フォームに記入+支払いの上、受験申込が完了します。(オデッセイの場合)
日程の確定連絡は、申込が数日以内にメールで届きますので、こちらをもって確定です。
当日の流れ
確定メールに記載の時間に、テストセンターに行きます。当日必要な持ち物は以下の3点です。(オデッセイIDはオデッセイテスティングセンターの場合)
- 本人確認書類
- オデッセイID
- 電卓
オデッセイIDについては、受験確定メールでも案内がありますが、当日試験にログインするために必要になります。
ちなみに、電卓はmustです。ないとルート計算などを手で演算しないといけなくなったりでかなり厳しいです。ただしこの電卓にも制限があって、関数電卓はNGです。通常の電卓じゃないとダメです。
私も関数電卓しか持っていなかったのでこのために買うこととなりました。とほほ・・・どうせなら安くてもちょっとお洒落なものが良いなと思ってAmazonで探したら、無印良品のスタイリッシュな電卓があったのでこいつを相棒にしました。
テストは90分、試験が終わったらその場で結果が確認できます。
統計検定2級の受験結果
今回私の受験結果は・・・・65/100 (合格ライン 60点) でした!
ぎ・・・ぎりぎり。以下、少し振り返っておきます。
解けた問題・解けなかった問題
試験は35問ですが、大まかに以下のような出題構成になっています。
- 記述統計の基本的な問題(グラフ読み取り、言葉の定義、など)7~8問くらい?
- 確率の基本的な問題 7~8 問くらい?
- 推論統計(検定、信頼区間、標本分布など)15問くらい?
- 回帰分析 5問くらい?
この中で、私は3が特に弱かったです。(一番大事な知識のところなのに、、)
逆に1、2は少し統計をかじっただけでも解ける、比較的簡単な問題になっているので、点の稼ぎどころです。4は、問題のパターンがそこまでないので、過去問などを通して少し練習しておくと解けると思います。
1、2、4で失点を防ぎつつ、3をどこまでちゃんと理解して解けるかがポイントだと感じました。
試験時間について
35問で90分なので、単純に考えると1問3分弱です。ということで、比較的サクサクと解いていかないと間に合いません。覚えるべき公式などは覚えていないと、一からゴリゴリ計算しているとすぐに時間を使い切ってしまいます。
私は、3のところで知識が曖昧だった問題で時間を多く使ってしまい、本当にぎりぎりでした。
統計検定2級の勉強方法
自分の勉強方法と、上の結果を踏まえてこうしておけば良かった、と思う勉強方法について整理しておきます。
今回の私の勉強方法
勉強にあたっては、統計協会が発行している公式テキストがあるので、こちらをベースにしました。
https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=000000&IS2=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yuu1130103-22&language=ja_JP&o=9&p=8&l=as4&m=amazon&f=ifr&ref=as_ss_li_til&asins=4489022271&linkId=14e9018579d6fbcf00376a2c39a4e101このテキストで出題範囲全体を体系的に学ぶことができます。テキストの内容も、公式テキストの割に、少し分かりやすく書かれています。
このテキストで直感的に分かりづらい考え方などがあれば、以下のWebサイトを利用しました。こちらはいろんな方がお勧めとして紹介していますね。
<統計の時間>
https://bellcurve.jp/statistics/
最後に、仕上げには過去問集を使いました。統計協会公式ページでは、過去1回分しか公開されていないため、こちらは必須かと思います。(そんなビジネスしないでくれよ・・と思いつつ・・)
勉強期間としては、丸2週間ほどです。平日は仕事の後、アフター5でテキストを読み進め、休日のうちのどちらか1日はしっかり時間をかけて学習しました。
数学などの知識が怪しい方は、前提知識の習得のためにもう少し時間を見ておいた方が良いかと思います。
こうしておけば良かった!
試験を受けて思った、合格のためのTipsは以下です。
- 上記1、2の、記述統計、確率基礎については時間をかけずに覚えて、3の推論統計の理解に全力を注ぐ。
- 3は、最終的に問題に使うのは各種公式なので、頑張ってパターンと公式を覚えにいく方法でも受かることはできるかもしれないが、本質はきっと理解できない。ちゃんと理解するためには、高校数学(微分・積分・極限・確率)の知識が必要。自分は理系でしたが、なかなか数学が苦手な方がチャレンジしようとすると難しいのではと感じました。
- 3を直感的に理解するには、統計Webなどの分かりやすいWeb解説ページを活用すべし。
統計検定2級を取得して何が変わったか
自分が統計検定2級を取得して変わった(これから変われる)と思うことは、以下かなと思います。
- 分析結果の統計的な評価が行えるようになった(統計検定、信頼区間などを活用できそう)
結局ビジネスに活かせるアウトプットとしてはこれに尽きるなぁと思います。とにかく受験して良かったかというと、自信を持ってYesです!特に、データ分析を生業としている人には、必須とも言える知識がつくかと思います!
今回自分は肝心の推論統計のスコアが低かったので、しっかりと復習が必要だと思いますが、実際の計算は今はPythonライブラリなどで簡単に行えてしまうので、式の導出などをしっかり覚える、というよりは、「どういう時にはどういう検定を使うべきか」といった、「考え方」「使い方」をしっかりと復習しようと思います。
以上、統計検定2級を取得した当日にかいた、振り返りでした!これから受験される方の参考になれば幸いです!最後に、もしこの記事が少しでもお役に立ちましたら、下のいいねボタンをポチっていただけると嬉しいです!
それでは!
・高校数学は分かる(確率・微分・積分・極限など)
・統計は大学の基礎教養課程で習った程度(平均、分散、四分位などの超基礎的なことは分かるが、検定や分布、信頼区間などについてはほとんど覚えていない)
・実務でデータ分析をすることがあり、基本統計量の算出や回帰分析などは行ったことがありますが、やはり検定などは実施したことがない
ということで、統計についてのしっかりとした知識はない状態でした。